市場情報と雑学と 〜明日使える知識を〜

某大手電気メーカーに勤める社内SE。マーケティング的なことも業務の中に入ってきているなかで有望な市場分析を発信していきます。また、導入してきたなかで便利な小物があれば紹介していきたいと思います。

GPUメーカーnVIDIAと自動運転 AI運転手のトレーニングについて

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AIの運転が人間を超えるとささやかれる昨今、自動運転車はどのようにトレーニングをしているのでしょうか?

 

 

自動運転に必要なチップであるGPUについて

「なぜGPUメーカーであるnVIDIAが自動運転に重要なのか」

「AI運転手はどんな訓練をしているか」

nVIDIAは要素技術にどのようにかかわっているか」

nViDIAと自動車メーカーとの提携状況」

 

と、いったことが疑問点であると思います。

この記事では自動運転のシミュレーションを軸に説明していきます

 

 

 

nVIDIAの本業はGPU。そもそもGPUとは?

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GPUとは?パソコンでGPUがどのように使われているか 

GPUは画像処理用の計算機で、画像出力する用の装置です。
CPUと比較して単純処理を大量にこなすことに長けています。CPUと比較してデータの転送速度が早い、並列計算能力が高いです。

高画質を安定的に表示・処理するためには、データの転送速度が重要で、GDDRやHBMのような高転送速度のメモリをつかっています。

ゲームのグラフィックスを例にとれば、
人形の素体データと服のデータと背景を別に作って重ねて処理し
手だけは素体のデータが映るが、服の下の体は映らなくし、背景も後ろに重ね、
太陽の向きで影を作り、
キラキラしたエフェクトを載せる
など、大量の対象(画面のピクセルそれぞれ)に独立に短時間で計算する必要があります。
このため、多数の演算器(NVIDIAでいえば、CUDAコアに相当)を積んで、1秒当たり24~120枚の絵を完成させています。

GPUディープラーニングに重要な理由

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ニューラルネットワークでは多段の入力層(n次元行列)から1つの出力層を処理する

 

自動運転に限らず、ディープラーニングにはGPUが重要とされています。

 

前述の並列処理が得意、というGPUの特性を活かし、nVIDIAではCudaと呼ばれる並列コアで入力データを一度に処理します。

 

数学的には入力行列を出力行列に一度に処理できるため、ディープラーニングのモデルを高速に処理することが可能です。

 

CPUの並列コア数が8~32であるのに対し、GPUの並列コア数は1024~4096と桁違いに違うため、数百倍の速度で行列演算が可能となります。

 

自動運転で必要となる画像データは突き詰めれば行列(n次元のベクトルデータ)のためモデリングした専用チップで高速処理を行うためにはGPUが必須となります。

 

自動運転車AIのトレーニン

自動運転に必要な要素技術として

・レーン検知

・周辺検知(人物・車両検知)

GPS(ルート作成と地図作成)

の3つが挙げられます。

要素技術① レーン検知

レーン検知は白線を検知し、車両がどこを走るかを検知します。

 

2015年くらいの白線検知は複眼カメラで差異を取って検知する仕組みでしたが、コスト削減とディープラーニング技術のブレイクスルーにより単眼カメラでの検知が主流となっています。

 

要素技術② 周辺検知

周辺検知ではLidar(ライダー)というミリ波レーダーを利用して、車両の裏側に歩く人も検知します。ライダーにはミラー型とミラーレス式、前方到達距離を重視した前方検知用と視野角を重視した短距離周辺検知の種類に分類されます。

 

日本企業は前方検知は弱く、周辺検知を中心に開発しています。

 

その他、画像センサー(いわゆる通常のカメラ)も利用するのですがセンサーの要素技術の開発状況については、過去記事にまとめてありますので詳しく知りたい方は見てみると良いです。

 

ysky24.hatenablog.com

 

要素技術③ GPS(ルート作成と地図作成)

地図作成では搭載されたチップにより

①自己位置の測定

②HDマップの更新
③地図の作成

を行います。

 

 

・自己位置の測定

NVIDIA DRIVE Mapping パートナー企業から提供される世界中の HDマップを活用します。日本ではゼンリンが主となります。

 

自動運転車両は、広い市場で流通するセンサーを利用して、先例のない信頼性と精度で HD マップ上での自車両の位置を特定します。

 

 

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・既存マップの更新

 

DRIVE Mapping は、道路を走る車両の認識機能を用いて、NVIDIA のパートナーの地図作成企業がクラウドベースの HD マップを更新するのに利用されます。

 

NVIDIA DRIVE 認識機能では、周囲の特徴と新たな目印 (道路の境界、車線、標識、電柱、信号など) を車両内で検出し、HD マップ作成プロバイダーから提供される地図との比較を行います

 

DRIVE MapStream によって、データはクラウドにアップロードされ、道路上に新しい特徴や変更された特徴があれば、地図の更新を行います。

 

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・地図の作成

 

地図更新と同様のプロセスを使用して、DRIVE Mapping は地図がない場所で新しい地図を作成できます。

 

NVIDIA DRIVE プラットフォームの認識ソフトウェアは、新しく地図を作成する地域内を走る車両から送られてくるセンサー データに基づいて、特徴的な目印を検出します。

 

そのデータが以前の走行で得られた情報と融合され、HD マップが構築されます。

 

このようにして新しく作成された個人的な地図は、myRoutes と呼ばれています。

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では、実際にどのようにAIはシミュレーションをしているのでしょうか?

 

天候・路面状況を配慮したシミュレーション

nVIDIAでは実車両を利用して現実世界でのシミュレーションも行っていますが、仮想空間上で我々人間をはるかに上回る運転をAIは行っています。

 

2台のサーバーを利用して仮想空間を作成しています。

具体的には1台目のサーバーで仮想空間を作成します。

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1 台目のサーバーは DRIVE Sim ソフトウェアで自動運転車に必要なカメラ、ライダーやレーダーなどのセンサーをシミュレートします。パワフルな GPU が写真のようにリアルなデータ ストリームを生成することで、さまざまなテスト環境とテスト シナリオを作成できます。これにより、暴風雨や吹雪、強烈にまぶしい日差しなど、まれにしか発生しない悪条件も簡単にテストできます。時間帯、路面、周囲の条件も変更が可能です。

 

2台目のサーバーでは実際の車に使用するGPUにシミュレーションデータをフィードバックさせリアルタイム処理を行っています。

 

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搭載されるDrivePX

2 台目のサーバーには、パワフルな AI 車載コンピューター DRIVE AGX Pegasus を搭載し、車両内部で動作する自動運転ソフトウェア スタック全てをバイナリ互換で実行します。まるで実際の道路を走っている車のセンサーから送られてきたようなシミュレーション データを実時間で処理します。

 

晴天時はもちろんのこと雨や霧、夜などの状況を仮想空間上に再現しシミュレーションを行っています。

 

そのシミュレーションは数10億キロ超えるとnVIDIAは言っています。

 

どのように道路を走るのか、をまとめた動画がありますのでご覧ください。

 


NVIDIA DRIVE Sim

 

自動運転車のチップと自動車メーカーの提携状況

日本車では日立AICの自動ブレーキ(アイサイト)が主流です。

アイサイトは複眼カメラによる距離認知を行っているのに対し、イスラエル企業であるモービルアイは単眼カメラによる認識を行っています。そのためコスト差からモービルアイを採用する企業は増えています。

追従するのはシリコンバレーに代表される企業群となります。

 

 

各種チップメーカーと自動車メーカーとの提携

では、実際の車メーカーとの提携はどのようなものでしょうか?

 

各種チップメーカーとの協業を簡単にまとめると下記のメーカーが挙げられます。

 

nVIDIAトヨタVWアウディボルボ、テスラ、他
IntelBMW
Mobileye→日産、Bosch、ZF、他
Waymo(Google傘下)→ホンダ
Boschダイムラー

 

 すなわちnVIDIAでは車両販売1位、2位の自動車メーカーと提携しており

2020年以降の自動運転車の普及に際し爆発的な成長が見込めます。

 

まとめ

 いかがでしたでしょうか。

 今回の記事をまとめると

 

nVIDIAGPUディープラーニングに必須

・レーン検知、周辺検知、GPSにてソリューションを持っている

・数十億キロのシミュレーションをnVIDIAではおこなっている

・車両生産のトヨタVW(1位・2位)と提携を行っている。

 

ということになり、今後のnVIDIAは爆発的に収益が伸びると想定されます。

今年からの決算は非常に興味深いものです。

 

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テンセントとはどんな会社?

 

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中国ではGAFAと呼ばれるアメリカのビック4(Google・アマゾン・フェイスブック・アップル)のサービスは金盾といわれるファイアーウォールで遮断されています。

 

13億人を超える中国では代替するサービスを提供することで世界シェアの2割近くを得ることができます。

 

中国版GAFAとしてBATH(バイドゥ・アリババ・テンセント・ファーウェイ)という会社が2000年代より急成長を遂げています。

 

今回はBATHのうち、テンセントについて語りたいと思います。

テンセントと聞くと

「テンセントはどんな会社?」

「テンセントの収益モデルは?」

「世界時価総額1位のゲーム会社というけどどんなゲームを出しているの?」

「テンセントの株価はどんな感じ?」 

ということを疑問に思うことかと思います。

 

この記事では上記を解説していきたいと思います。

なお、アリババについては略歴・サービス・今後の展望を過去記事にてまとめていますのでこちらをご覧ください。

 

 

ysky24.hatenablog.com

 

 

テンセントの概要・社歴

 テンセントは1998年11月にシンセンにてスタートアップしました。


1999年2月 テンセントはテンセントQQを無償公開し2004年6月に 香港証券取引所に上場します。
テンセントはSNS業者として中国有数のプラットフォーム企業として成長していきます。

 

テンセントの収益モデルーMAUとVAS

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テンセントはコミュニケーションプラットフォームにおいて「MAU(Monthly Active User):月間アクティブユーザー」という指標を使用しています

 

月間アクティブユーザーとは、1か月に1度以上利用するユーザーの数で、そのプラットフォームがどの程度活気づいているかを示しています。

 

すなわち、MAUが多ければ多いほど賑わっており、アイテム課金を含めた収益も伸びるとされています。

 テンセントのマネタイズ方法は、MAUを指標とした課金サービスで、同社ではこれをVAS(Value Added Service: 付加価値サービス)と定義しています。

 

すなわちMAUでアプリケーションの活気を、VASで収益をモデル化しているということです

 

 
カテゴリ 種別 課金形式 課金金額
SNS ビデオ 基本無料、VIP会員サブスクリプションアイテム課金 20元
音楽 基本無料、VIP会員サブスクリプションアイテム課金 8元ー20元
電子書籍 アイテム課金 VIP会員 15元
アニメ・漫画 アイテム課金
スポーツ 月額課金・NBAゲームの追加 30ー90元
動画配信 アイテム課金
QQ VIP 友達の上限(500人以上)メールボックスの拡張 20元
QQメンバーシップ プレミアムコンテンツへのアクセス 10元
QzoneVIP プレミアムコンテンツへのアクセス 10-20元
オンラインゲーム QQゲームプラットフォーム VIP会員サブスクリプション 10ー30元
ACG(Advancrd Casual Games) VIP会員サブスクリプション 10ー30元
MMOG VIP会員サブスクリプション 20ー30元
モバイルゲーム VIP会員サブスクリプション 10元

 

具体的なVASは、上記に示すように、SNSではプレミアムコンテンツへの課金で、同社のもう一つの事業の柱であるオンラインゲーム(ACG:カジュアルゲーム、MMOG:大規模マルチプレイヤーオンラインゲーム)ではアイテム課金により行っています。

  

テンセントのSNS収益は全体の23%を占めています。

本業であるゲーム事業は3割程度にまで割合が減っています。

ただし全体からみると、という話では収益金額は増加しています。

 従来の収益の柱はゲーム・SNSでしたがクラウドなどのビジネスサービスが収益の柱として伸びているのがわかります。

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テンセントIRより抜粋


 

テンセントの株価・時価総額推移

テンセントの株価はIRページより確認することができます。

上場より504倍の株価となっており現在の時価総額は55兆円となっています。任天堂は5.2兆円ほどなので、概ね10倍ほどの時価総額となっています。

 

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テンセントIR

IRishttps://www.tencent.com/en-us/investors/stocks.html

 

 

テンセントのサービスとは?どんなゲームを出しているか?

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テンセントはどんなサービスを展開しているのでしょうか?

収益面ではSNSサービスと本業のゲームに分けられます。

モバイルゲームも含め、自社開発の製品では基本無料+アイテム課金が多いのが特徴です。

アクションゲームではPUBGやフォートナイトなどが有名です。

世界シェアとしては6つのゲームがMAUでトップ10に入っています。

中国では金盾の影響もあり、自由に日本のゲーム会社がソフトを販売することはできません。

任天堂カプコンなど日本のゲーム会社はテンセントとパートナーシップを結び中国での運営を行っています。 

 

テンセントのゲーム(ACG-カジュアルゲーム

種別 ゲームタイトル 開発 ゲーム種別 課金方式
ACGタイトル QQ堂 自社開発 コンバットゲーム VIP会員10元・アイテム課金
QQ音速 ライセンス ローラーブレードレーシング VIP会員10元・アイテム課金
QQSpeed 自社開発 カーレーシング VIP会員10元・アイテム課金
League of Legends 自社開発(ライオットゲーム) MOBA アイテム課金
Assault Fire 自社開発 FPS アイテム課金
QQ Dancer 2 ライセンス 音ゲー アイテム課金
CrossFire ライセンス FPS VIP会員30元・アイテム課金
Age of Gunslinger 自社開発 TPS アイテム課金
Call of Duty Online ライセンス FPS アイテム課金
War Thunder ライセンス TPS アイテム課金
Iron Knight ライセンス 3Dアクション アイテム課金
Transformers OL ライセンス FPS アイテム課金
Need for Speed ライセンス カーレーシング アイテム課金
FIFA Online ライセンス スポーツ アイテム課金
NBA2K ライセンス スポーツ アイテム課金
Rocket League ライセンス サッカー アイテム課金
提携タイトル Rising Fire ライセンス FPS
Paragon ライセンス MOBA
Deformers ライセンス TPS
フォートナイト ライセンス FPS
H1Z1 ライセンス FPS
PUBG ライセンス FPS
Planet Handcraft ライセンス サンドボックス
Ylands ライセンス サンドボックス
Robocraft ライセンス サンドボックス
Magic: The Gathering ライセンス TCG
Ring of Elysium ライセンス FPS
CrossFire HD ライセンス FPS
Battlerite Royale ライセンス MOBA
モンハンワールド ライセンス 3Dアクション
レインボーシックスシージ ライセンス FPS

 

テンセントのゲーム(MMORPGほか)

 

種別 ゲームタイトル 開発 ゲーム種別 課金方式
MMOGタイトル QQ Fantasy 自社開発 2D中華歴史アクション 時間・アイテム課金
QQ SanGuo 自社開発 三国志をもとにしたMMORPG アイテム課金
QQ Huaxia 自社開発 2D MMORPG アイテム課金
Dungeon & Fighter ライセンス 2D横スクロールアクション 月額会員20元+アイテム課金
Journey to the Fairyland ライセンス 3D MMORPG 月額会員20元+アイテム課金
World of Fantasy 自社開発 2D MMORPG アイテム課金
QQ Xian Xia Zhuan 自社開発 3D MMORPG アイテム課金
リネージュ ライセンス 2D MMORPG アイテム課金
Legend of Yulong 自社開発 3D MMORPG アイテム課金
Legend of Xuanyuan 自社開発 3D MMORPG アイテム課金
リネージュ2 ライセンス 2D MMORPG アイテム課金
QQ Fairy 自社開発 3Dターン制MMORPG アイテム課金
Asura 自社開発 2.5D MMORPG アイテム課金
Blade & Sou ライセンス 3D MMORPG 月額会員9.8元+アイテム課金
Kritika 自社開発 3D ファイティングアクション アイテム課金
Moonlight Blade 自社開発 3D MMORPG アイテム課金
ArcheAge ライセンス 3DファイティングMMORPG アイテム課金
モンスターハンターオンライン ライセンス 3Dアクション+狩猟MMORPG アイテム課金
メイプルストーリー2 ライセンス 3DMMORPG アイテム課金
Path of Exile ライセンス 3DアクションRPG アイテム課金
Legend of Lingshan 自社開発 ターン制RPG アイテム課金

 

テンセントのモバイルゲーム

モバイルゲームについては最も数が多く、こちらも基本的には無料のものが多いです。

 

種別 ゲームタイトル 開発 ゲーム種別 課金方式
モバイルゲーム QQ Bridge 自社開発 ボード&カード アイテム課金
ナルトモバイル 自社開発 アクション アイテム課金
Timi Run Everyday 3D 自社開発 アクション アイテム課金
Tencent GO 自社開発 ボード&カード アイテム課金
B&S Mobile ライセンス RPG アイテム課金
ドラゴンボールZモバイル ライセンス RPG アイテム課金
Army Chess 自社開発 ボード&カード アイテム課金
ZhengTu Mobile ライセンス RPG アイテム課金
Ensemble Star ライセンス ストラテジー アイテム課金
JX Mobile ライセンス RPG アイテム課金
Asura Mobile 自社開発 RPG アイテム課金
Legend of YuLong Mobile 自社開発 RPG アイテム課金
QQFive ライセンス ボード&カード アイテム課金
The Investiture Of The Gods 自社開発 RPG アイテム課金
Fantasy Zhu Xian Mobile ライセンス RPG アイテム課金
Huanling ライセンス RPG アイテム課金
Hello Fishing ライセンス パズル アイテム課金
Galaxy Quest ライセンス アクション アイテム課金
Happy Aeroplane Chess 自社開発 ボード&カード アイテム課金
FreeStyle Basketball ライセンス アクション アイテム課金
The World of Legend Mobile ライセンス RPG アイテム課金
TencentSummoner King: Crystal 自社開発 RPG アイテム課金
Fishing Master ライセンス パズル アイテム課金
NBA Master 自社開発 RPG アイテム課金
Dragon Nest Mobile ライセンス RPG アイテム課金
The Legend of Sword and Fairy Mobile ライセンス RPG アイテム課金
DDTank Mobile ライセンス アクション アイテム課金
Legacy TLBB Mobile ライセンス RPG アイテム課金
Contra:Return ライセンス アクション アイテム課金
Legend of Heroes ライセンス ストラテジー アイテム課金
Heroes of Might and Magic mobile 自社開発 RPG アイテム課金
Happy Ball 自社開発 パズル アイテム課金
Legend of XuanYuan Mobile 自社開発 RPG アイテム課金
Dinner Werewolf ライセンス ボード&カード アイテム課金
Journey to the Fairyland Mobile ライセンス RPG アイテム課金
Super NBA 自社開発 アクション アイテム課金
King of chaos 自社開発 ストラテジー アイテム課金
The Heroes of Three Kingdoms ライセンス ストラテジー アイテム課金
Chuan Qi Ba Ye ライセンス RPG アイテム課金
QQ Speed Mobile 自社開発 アクション アイテム課金
Tencent Guangdong Mahjong 自社開発 ボード&カード アイテム課金
Guizhou Mahjong ライセンス ボード&カード アイテム課金
MU Awakening ライセンス RPG アイテム課金
Hello Mahjong 自社開発 ボード&カード アイテム課金
Fighter of the Destiny Mobile ライセンス RPG アイテム課金
Island story-Let's Boom! ライセンス ストラテジー アイテム課金
The Glory of Loong 自社開発 ストラテジー アイテム課金
QQ Dancers Mobile 自社開発 アクション アイテム課金
QQ Huaxia Mobile 自社開発 RPG アイテム課金
Pop Moe 自社開発 パズル アイテム課金
QSPDK 自社開発 ボード&カード アイテム課金
Rise of Empires 自社開発 SLG アイテム課金
Kings of Fighter: Destiny ライセンス アクション アイテム課金
FIFA Mobile ライセンス アクション アイテム課金
ChuanQi World 3D ライセンス RPG アイテム課金
Muses ライセンス RPG アイテム課金
クロスゲート ライセンス RPG アイテム課金
Free Fantasy Online Mobile 自社開発 RPG アイテム課金
Tales of Demons & Gods ライセンス RPG アイテム課金
MT4 ライセンス RPG アイテム課金
聖闘士星矢 自社開発 RPG アイテム課金
Crossing Void ライセンス RPG アイテム課金
Zootopia:Dreambuilder 自社開発 ストラテジー アイテム課金
King of Kings 3D ライセンス RPG アイテム課金
Ultimate Football Manager ライセンス ストラテジー アイテム課金
Battle Through the Heaven 自社開発 RPG アイテム課金
初音ミクDreamy Vocal ライセンス アクション アイテム課金
Command & Conquer:Red Alert OL ライセンス ストラテジー アイテム課金
XuanYuan Sword Online ライセンス RPG アイテム課金
QMZG 2 ライセンス ストラテジー アイテム課金
Legend of Sword and Fairy 4 ライセンス RPG アイテム課金
ナルトOLモバイル 自社開発 RPG アイテム課金
XiaoYaoJue ライセンス RPG アイテム課金
Fighting Soul ライセンス アクション アイテム課金
サムライスピリッツ ライセンス RPG アイテム課金
Storm Eudemons ライセンス RPG アイテム課金
Perfect World Mobile ライセンス RPG アイテム課金
Catchya 自社開発 カジュアル アイテム課金
Peacekeeper Elite 自社開発 アクション アイテム課金
Happy Fish ライセンス カジュアル アイテム課金
Ever Adventure ライセンス RPG アイテム課金
Legend of Blue Moon ライセンス RPG アイテム課金
Once Upon a Time ライセンス RPG アイテム課金
The Rhythem Of The Clouds And Dreams ライセンス RPG アイテム課金
Fairy Tail ライセンス RPG アイテム課金
Eastward Legend:The Empyrean ライセンス RPG アイテム課金
Raziel ライセンス RPG アイテム課金
KartRider Rush ライセンス アクション アイテム課金
Game of Thrones ライセンス SLG アイテム課金
Dragon Raja ライセンス RPG アイテム課金
LEGO Cube 自社開発 RPG アイテム課金
Ace Force Legion 自社開発 アクション アイテム課金
The Tale of Food ライセンス RPG アイテム課金
Auto Chess:Origin ライセンス SLG アイテム課金
モバイル(提携) 22タイトル

 

テンセントの子会社・資本提携

 

ゲーム会社として多数の会社を買収していたりもします。

Supercell (84.3%)…元ソフトバンク傘下 クラッシュオブクランの開発源
ライアットゲームズ
Shanda Games
Miniclip
Epic Games (40%)
CJ Games (28.0%)
ネットマーブルゲームス (22.0%)
Garena (30.0%)
Glu Mobile (21.5%)
アクティビジョン・ブリザード (5.0%)
Ubisoft (5.0%)
Pocket Gems (38.0%)
Bluehole Inc. (5.0%)
Miniclip

 

 

テンセントの収益源の柱 SNSサービス

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テンセントはインスタントメッセージサービスである

インスタントメッセージアプリQQ PC向け7億3千万人

モバイル向けQQ 6億5千万人

モバイル向けインスタントメッセージアプリ WeChat 11億5千万人

QQにSNS・ブログ機能を付けたQzone 5億1千7百万人

 を展開しています。

 

 

中国のSNS・インスタントメッセージサービスQQとWeChatの違いは?

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左がQQ・右がWeChat
サービス開始年月の違い

QQは1999年から、Wechatは2011年からサービスを開始しています。

中国人にとってQQは老舗のSNSであり、QQのアカウントは残したままでWeChatへ移行している、という認識で問題ありません。

日本でいうところのmixiFacebookのような感じをイメージするとわかりやすいかもしれません。

 

アクティブユーザーの違い

QQはPC向け7億3千万人、モバイル向け6億5千万人(2019年第三四半期決算より)に対し、WeChatは11億5千万人と概ね2倍近い差があります。

8割近い中国人がWeChatを使用していると考えられます。

 

機能の多様さ

どちらもインスタントメッセージアプリということもあり、メッセージの送受信・音声通話・ビデオ通話に対応しています。

双方ともに、SNS機能を持っており、WeChat(微信ウィーチャット)にはモーメンツという写真やテキスト、Webサイトを共有する機能あります。

これはLINEでいうところのタイムラインを想像してもらえればわかりやすいと思います。

 

QQにはQQ空間というFacebookmixiのように自分のプロフィールを作成し、日記やコメントをつける機能があります。

電子決済アプリの違い

WeChatとQQには、どちらにも決済機能があり、WeChatは「WeChat Pay(微信支付)」、QQには「QQ Wallet(QQ銭包)」があります。

どちらもスマートフォンで決済が可能です。

中国国内では、中国での銀行口座・身分証明書・電話番号を紐づける必要があり、外国人には難易度が高めです。

 

中国ではアリババのアリペイとテンセントのWeChatPayの2強といわれています。

QQ Walletは2強の中には入らない程度の立ち位置です。

LINEとの違いは?

WeChatには既読機能がありません。

WeChatには近くにいる人を探す機能があります。WeChatがインストールされた端末を探すことができます。そのため連絡先交換などもスムーズです。

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WeChatには会話内容を別言語へ翻訳する機能がついています。

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まとめ

 

 この記事では

「テンセントの収益モデルはMAU(月間ユーザー)とVAS(付加価値)モデルで構成されている」

「テンセントの柱はゲーム・SNSからクラウドなどに移っている」

「テンセントが展開しているゲームの一覧」

を、紹介しました。

 

 急に世界時価総額に現れたテンセントですが、全体像として何をやっているかのイメージはついたでしょうか?

 

年率20%代で成長しているテンセントは今後どのように世界に存在感を示していくか?

 今後の動きにも注視していきたいと思います。

 

中国版GAFAとしてバイドゥ、アリババ、テンセント、ファーウェイの頭文字を取ったBATH、というものがあります。

 

アリババについてはこちらにまとめましたのでご覧ください

 

ysky24.hatenablog.com

 

 

 

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世界をリードするGoogleの社是

 

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筆者は検索エンジンとしてのGoogleが昔から好きでした。

 

2000年代初頭、先進的なオフィス環境が注目され、一躍働きたい企業のトップに躍り出ます。

 

しかしながらGoogleが何を行っている企業なのかはあまり知られていない気がします。

 

正義のホワイトハッカー集団である、という筆者の認識ですが、世間一般ではGoogleは個人情報を集める邪悪な企業というイメージを持つ人が多いと感じます。

 

情報系プラットフォーマーとして、昨年ごろから頭文字をとってGAFAと報道されることが多いですが

 

「そもそもGAFAってよく聞くけど一体なんなの?」

「どういう経営方針で世界トップクラスに位置しているの?」

Googleって無くなると困るの?」

 

 

この記事ではGAFAの基本的な解説から時価総額の推移、世界トップクラスの会社ならではのユニークな社是(経営理念)を紹介します。

 

今回はGAFAのうちGoogleについて語りたいと思います。

 

 

 この記事を読むことで一人でも多くの人がGoogleを好きになってくれると嬉しいです。

 

GAFAとはどんな企業?

GAFAとは

Googleを語る上で、よく言われるGAFA(ガーファ)という名称について

GAFAとは米国の多国籍企業のうち、IT業界を2010年代に支配するに至った企業で

 

Google

・Appple

Facebook

Amazon

 

の4社の頭文字をとってGAFAと呼ばれています。

 

個人情報を含めたプラットフォーマーとして米国ではビッグ・フォーとも呼ばれています。

 

GAFAは中国ではファイアーウォールによりアクセス規制されており、代替するサービス会社としてBATがあります。

BATは

Baidu

Alibaba

Tencent

の頭文字を取っています

 

Googleの経営方針

Googleが掲げる10の事実

Googleでは社是は10の事実として一般公開されています。

www.google.com

 

独りよがりな経営理念と違い、唱和して社員に知られているというよりは当たり前に行動する規範として社員に浸透していると言われています。

 

ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる。

ユーザーの利便性を第一に考えています。Googleは外部からの賄賂により検索順位を変えることは無く、常にユーザーに取って最も良いかたちを提供するよう設計しています。

日本企業では腹の内ではユーザーの立場に立って。ということは非常に難しいことであると感じます。

営利企業では難しいことではないでしょうか

1 つのことをとことん極めてうまくやるのが一番。

Googleでは情報を検索する、という技術を他の分野でも活用することで、ユーザーが生活のあらゆる面においてさまざまな情報にアクセスして利用できるよう努力を続けています。

 

Google の使命は、世界中の情報を整理し、世界中の人がアクセスできて使えるようにすること、と明示しています。

 

遅いより速いほうがいい

Google は、ユーザーの貴重な時間を無駄にせず、必要とする情報をウェブ検索で瞬時に提供したいと考えています。自社のウェブサイトにユーザーが留まる時間をできるだけ短くすることを目標にしている会社は、世界中でもおそらく Google だけでしょう。

 

ユーザーの満足度は欲しい情報を素早く手に入れること、とGoogleは考えています。

 

ウェブ上の民主主義は機能する

 Google 検索が機能するのは、どのサイトのコンテンツが重要かを判断するうえで、膨大なユーザーがウェブサイトに張ったリンクを基準としているからです。Google では、200 以上の要素と、PageRankアルゴリズムをはじめとするさまざまな技術を使用して、各ウェブページの重要性を評価しています。

Googleの検索アルゴリズムではページに対するリンクが多いほど情報を取得するのに適切なページと判断されます。

ただし一昔前ほどページのリンクは重視されていません。

 

情報を探したくなるのはパソコンの前にいるときだけではない

世界はますますモバイル化し、いつどこにいても必要な情報にアクセスできることが求められています。Google は、モバイル サービスの新技術を開発し、新たなソリューションを提供しています。スマートフォンから Google 検索にさまざまな方法でアクセスできるだけでなく、メールを読んだり、カレンダーでイベントを確認したり、動画を見たりなど、世界中のあちこちからスマートフォンをさまざまな用途に使えるようになりました。

GoogleAndroidを開発したのは検索技術をどのような端末でも活かせるようにするためです。

スマートホームやスマートグラス、自動運転車など、ユーザーが求める様々な端末でも情報を整理できるような開発を行っています。


悪事を働かなくてもお金は稼げる

Google営利企業です。企業に検索テクノロジーを提供することと、Google のサイトやその他のウェブサイトに有料広告を掲載することで収益を得ています。

GAFAの中でも儲かるなら何でもアリ、という発想を明確に禁止しているのはGoogleだけではないでしょうか?
追従するスパム広告や巨大な広告などを使わずユーザー目線で最適なものを表示します。

世の中にはまだまだ情報があふれている

Google が他のどの検索サービスよりも多い HTML ページのインデックス登録に成功した後、Google のエンジニアたちは、簡単には検索できない情報に目を向けました。その一部は、電話番号や住所、事業別ディレクトリなどで、新しいデータベースを統合するだけで検索可能になりました。しかし、中にはもっと工夫が必要なものもありました。たとえば、ニュース アーカイブ、特許、学術誌、数十億枚の画像や数百万冊の書籍を検索する機能です。Google の研究者たちは、今後も世界中のあらゆる情報を検索ユーザーに提供するために開発を続けていきます。

 

情報を整理するにあたり様々な技術を開発、利用しています。

2000年初頭ではjqueryという技術を使い非同期通信を広めました。

(それまでは掲示板の書き込みのように書き込み→画面切替などが主流でした)

また、読み取りにくい手書き画像などを認証システムに組み込むことで200年はかかるというデータを数ヶ月でラベル付けしたりもしています。

近年ではAIを活用、ということに目が行きがちですが既にあるものを使い情報を整理することもGoogleは行っています。


情報のニーズはすべての国境を越える

Google の創業地はカリフォルニアですが、全世界のユーザーにすべての言語で情報へのアクセスを提供することを目標としています。そのため、60 以上の国にオフィスを構え、180 を超えるインターネット ドメインを有し、検索結果の半分以上を米国外のユーザーに提供しています。


スーツがなくても真剣に仕事はできる

Google の共同創設者は、仕事は挑戦に満ちていなければいけない、挑戦は楽しくなければいけないという考えで会社を作りました。適切な企業文化があるほうが、創造性のある優秀な成果が上がりやすくなると Google は考えています。企業文化とは、ラバランプやバランスボールのことだけではありません。チームで目標を達成することや、個人の業績に対する誇りが会社全体の成功につながるということを強調しています。Google は社員を厚く信頼しています。

 

日本のスタートアップもGoogleを真似て私服での勤務やフリードリンクなどを導入しています。

 

Googleではもともと、社員の残業しやすい環境を構築したところ今のような環境になっていったという経緯があります。

 

遊びの中にも会社を変えていくというエネルギーがあれば成長していくという理念が垣間見えます。

日本でも当たり前でしょ?と言える世の中になってほしいですね。


「すばらしい」では足りない

 Google にとって一番であることはゴールではなく、出発点に過ぎません。Google では、まだ達成できないとわかっていることを目標に設定します。そうすることで、目標達成に向けて全力を尽くし、期待以上の成果を残せるからです。

 

Googleでは数多くのプロジェクトがありますがトップに立てない分野での見切りは非常に早いです。

 

一番に立てない分野を見切る目も必要なのだなと感じます。

 

Googleのサービスと収益

 

Googleは、インターネット関連の製品とサービスを提供するアメリカに拠点を置く多国籍テクノロジー企業です。

 

Googleが専門とする製品やサービスには、クラウドコンピューティング検索エンジン、ハードウェア、ソフトウェア、オンライン広告テクノロジーなどがあります。

 

子会社には、YouTubeGoogle.org、Google Nest、Google AdMob、Waymo、Google Japan、およびダブルクリックがあります。

 

約12,000人の従業員を雇用しており、現在のCEOはサンダーピチャイです。

 

Googleは従業員にやさしい職場環境で人気があり、同社はテクノロジー業界で最も知的な人々を引き付けることに誇りを持っています。

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Uber・Lyftを代表としたライドシェア企業の市場価値分析

 

f:id:ysky24:20200128130940j:plain

 

近頃、IPOユニコーン企業として良く名を聞くようになってきたライドシェア企業。

 

実際のところ

「ライドシェアって何?どんなところがあるの?」

 

 「ライドシェア業者は時価総額の高いIPOが多いけど実際どんな規模なの?」

 

「どちらも米国の企業だけどUberLyftって何が違うの?」

といった疑問があると思います。

 

 

今回の記事では

・ライドシェア初心者の方にもわかるようライドシェアがどういうものか

 

・各国でシェアの高い業者の市場規模

 

・米国企業 UberLyftの違い

 をまとめました

 

今回の記事を読むことでライドシェア大手のパワーバランスや成長性を確認していただければ。と思います。

 

 

 

ライドシェアとは?

ライドシェアとは平たくいうと車の相乗りサービスです。

 

同じ目的地までを割り勘で移動するカープール(費用は割り勘)と

客の行先へ案内する日本でいうところの白タクに分けられます。

 

ロンドンや日本など、特定地域での白タクは禁止されているものの世界的にみると白タクは禁止されていない地域のほうが多く、安価な移動手段として爆発的にユーザー数が増えています。

 

 

 

各国のライドシェア事情・ライドシェア大手の比較

 

米国ではUberLyft、中国ではDiDi(Uberの中国事業はDiDiに譲渡)東南アジアではgrab(Uberの東南アジア事業はgrabに譲渡)が主なライドシェア企業となります。

 

 

 

  Uber Lyft grab DiDi
サービス開始 2009年3月 2012年6月 2012年6月 2012年6月
本社 サンフランシスコ サンフランシスコ シンガポール 北京
市場価値

600億ドル

(2020年1月)

138億ドル

(2020年1月)

110億ドル

(未上場)

560億ドル

(未上場)

地域 65か国と600以上の都市 米国300都市とカナダ2都市 東南アジア8か国・336都市 中国
ドライバー数 390万人 140万人 260万人 2100万人
ユーザー 7,500万人 2,300万人 3,600万人 5億5千万人
収益 113億ドル 22億ドル 10億ドル 250-270億ドル
料金

平均費用25.19$

基本料金

移動距離

移動時間

で計算

混雑時は高くなる

平均費用12.53$

基本料金

移動距離

移動時間

で計算

基本料金

移動距離

時間料金

で計算

バイクの相乗りあり

基本料金

移動距離

移動時間

で計算

支払い クレジットカード・アプリでの支払い スマートフォンアプリでの支払い 現金・GrabPay・クレジットカード 現金・WeChat・AliPay・クレジットカード
チップ 任意の金額を現金で支払い 支払い時~72時間以内にアプリを通じて支払い 不要 不明
シェア 米国の69% 米国の25.3% 不明 不明

 

ライドシェア最大手のUberと比較すると

Lyft ⇒ ドライバーの取り分が多い

grab ⇒ 現地語⇔英語の翻訳機能

DiDi ⇒ 圧倒的なユーザー数 + 翻訳機能

が特色といえます。

 

世界規模でみると、圧倒的にタクシーより低価格で移動が可能となっております。

欠点としては事件が発生する確率が高くなるということでしょう。

 

各社、事件発生を防ぐため、ドライバーの顔、評価などを公開し選択できるようになっています。

 

東南アジア市場は今後の成長力を見て、中国市場は圧倒的なユーザー数により、grab

・DiDiは今後の成長に期待というところでしょうか。

 

今後のライドシェア市場は、メキシコ・インド・ブラジルなどの新興国のシェアを各社がどのようにとっていくかも重要となっています。

 

Didiがメキシコ・

各国でUber10kmあたりに掛かる費用

 外国にいったことがある方はご存じとは思いますが、日本は車での移動が非常に高価な国のひとつです。

 

 

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出典:https://championtraveler.com/news/heres-how-much-an-uber-ride-costs-in-major-cities-around-the-world/

※東京・ロンドンは白タクが禁止されており、Uberプレミアムのみのため高価

10㎞あたりの費用(ドル)
東京 $40.86
ローマ $27.25
ホノルル $20.59
ミュンヘン $18.96
ニューヨーク $18.74
シドニー $18.07
ロンドン $17.55
アンカレッジ $15.41
パース $13.17
サンフランシスコ $12.88
ドバイ $11.33
リスボン $11.12
トロント $10.64
デンバー $10.32
チューリッヒ $9.71
イスタンブール $9.22
シンガポール $8.25
ケープタウン $7.17
リオデジャネイロ $5.64
ブエノスアイレス $5.17
リマ $4.04
ニューデリー $3.06
カイロ $1.62
イスラマバード $1.57

 

 多くの都市において、ライドシェア企業は価格破壊を行っており、成長市場であるといえるでしょう。

 

 

 

UberLyftの違いとは?

 米国では歴史上、原油高と相乗り専用レーン、都市家賃の増大を背景にほかの地域に比べてライドシェアが発展しました。

 

過去記事でも発展理由についてまとめていますのでよければ下記をご覧ください。

 

ysky24.hatenablog.com

 

米国ではタクシーと比較して年々ライドシェアの比率が上がっており、2018年以降Uberがもっとも利用されています

 

 

下記にUberLyft、タクシーの移動距離を比較してみます。

ライドシェア企業が著しく増加しているのが見て取れます。

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Uberは混雑時には料金が高くなる、という特性があります。

 

ライドシェア利用者はUberLyftの両方をインストールしており、料金を比較して注文を出すため、安いほうのLyftを選びがちとなります。

 

加えて、料金における取り分もLyftのほうが多いため、後発組としては爆発的なシェアの増加を実現しています。

 

2016年には9割近かったUberのシェアは7割近くまで落ち込んでいます。

 

下記はCNBCのシェアレポートです。

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出典:CNBC

UberLyftドライバーの月給は?

ここでは米国市場におけるUberドライバーの月給について紹介したいと思います。

米国では2009年以降、何らかのプールサービスに参加している割合が2割を超えているといわれています。

各種プールサービスについて月給を紹介しているサイトがありましたので紹介します。

 

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出典:https://www.earnest.com/blog/sharing-economy-income-data/

まとめ

 

いかかでしたでしょうか。

 

・各社の市場価値

 Uber 600億ドル

 Lyft 138億ドル

 grab 110億ドル

 DiDi 660億ドル

 

・米国ではシェアをLyftが奪っている(概ね3割近く)

 

 ということをまとめてみました。

 

 今後は自動運転も含めて、物流が効率化されていくものと思われます。

 

日本ではいまいち実感のわかないライドシェア企業ですが、今後の成長にも期待が持てます。

 

くまねこはライドシェア企業を応援しています。

 

 

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日本の電力を調整するVPP(仮想発電所)という技術

 

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2011年の震災以降、原子力発電は停止され、60%代であった日本のエネルギー需給率は以前紹介しましたが95%となっています。

体感的に近年では非常に停電が多いものと感じられると思います。

 

太陽光発電の固定価格買い取り制度(通称FIT)が順次終了していくなかで、今後買い取り価格は低下し、日常の生活の中で消費していくこととなります。

 

太陽光発電は電気をためることが出来ないため、蓄電設備を使用してほかの家に売る、といった活用が見込まれています。

エネルギーバランスを調整し電力会社と畜創電メーカーが協業して、VPPという技術を検証しています。

 

 

畜創電機器については別記事にまとめていますので、下記をご確認ください。

 

ysky24.hatenablog.com

 

 

VPPとは

VPPとは(仮想発電所:Virtual Power Plant)の頭文字となります。

一般的な地区・家庭では昼の電気使用量が多く、夜間の電気量は少なめとなっています。発電所は停止すると再開始時に稼働時点検などのコストがかかるため、24時間需給量を予測して発電しています。

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昼の使用量が多く、特に夏季使用量が多い

送電業者は電力需要家(家庭や工場など電力を使用する人)の使用量に応じて発電所に需要量を送り必要量を送電しています。

VPPでは産業用の火力・バイオマス太陽光発電などに加え、家庭用の蓄電・太陽光・V2H・エコキュートなどの余剰電力を仮想的に発電所に見立てて需要量を収集します。

収集したデータを統合して発電量の調整やデマンドに応じた送電を行います。

 

 

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出典:経済産業省

 

 どういう企業が今後伸びるか

 

2016年度よりVPP実証がおこなわれており、下記のような実証が行われています。

2030年までのロードマップが示されています。

トヨタがスマートシティの発表を行いましたが、こういったVPPの実証も同時に行われていくと思われます。

実証実験をもとにどのような企業活動をしているかを取りまとめました。

 

電力需要家のデマンドを調整するリソースアグリケーター

ソフトバンクエナジー 太陽光発電事業と家庭内需給の調整を行う

豊田通商Nuvve Corporation)V2Gを利用した電気自動車のネットワークの構築

ローソン 東京電力管轄257店舗にて店舗間の需給調整

アズビル BEMSとV2Gを利用したデマンド調整

需要家と発電業者を調整するアグリケーションコーディネーター

リソースアグリケーターが市場参入しやすいよう

システムやインフラの準備・ 契約や入札手続きの代行・ リソース運用の代行
リソース計量やベースライン算定の代行などを行います。

 

関西電力東京電力中部電力等の各種電力会社

需要家の機器をインターネットにつなげる業者(スマートメーターなど)

大崎電気工業 スマートメーター

太陽光・エコキュート・ヒートポンプ・V2H・蓄電などを生産するメーカー

豊田通商 V2G(vehicle To Grid)

ニチコン V2H(vehicle To Home) 家庭用蓄電池 

㈱NTTスマイルエナジー 家庭用蓄電池

㈱エネゲート HEMS EQ V2H 空調 蓄電池

エリーパワー㈱ 産業用蓄電池

京セラ㈱ 家庭用蓄電池

きんでん BEMS NAS蓄電池 空調

シャープ㈱ 産業用蓄電理
住友電気工業㈱ BEMS RF電池 自家発電機

㈱ダイヘン FEMS 産業用蓄電池 空調 照明

パナソニック㈱ 家庭用蓄電理

福島工業㈱ 冷凍 空調 照明

三菱商事㈱ 家庭用蓄電池

 

今回は2019年度の実証結果をとりまとめています。

普及に関しての全体像はまだ見えてきませんが、2020年にはトヨタがEVを発売を予定しており、国内への普及が進むことになるでしょう。

自動車をエネルギー源として活用することになるのは規定路線でありどのように企業が成長していくかは楽しみです。

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ソフトバンクグループが出資しているOYOの評価額と今後のIPOについて

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WeWork騒動に続き、ソフトバンクグループが出資するビジョンファンドのOYOにも暗雲が立ち込めています。

 

www.bloomberg.co.jp

 

そもそもOYOとはどのような会社なのでしょうか?

 

 

 

OYOの歴史

 

2012年リテシュ・アガルワルはホテル予約サイトOravel Staysを立ち上げました。

 

その後、3ヶ月間旅行しホテル・民宿・ゲストハウスなど100軒以上にわたる宿泊施設を体験しました。

 

インドのホテル業界は低品質のベッドリネン、掃除の行き届いていない洗面所、質の低いスタッフなどが快適な旅行を妨げている問題点を痛感し、2013年5月にOYOを立ち上げました。

 

立ち上げ後、PayPalの創業者ピーター・ティールが運営するティール・フェローシップより10万ドルの助成金を受け取ります。

 

OYOはホテルと提携して一部の部屋を借り、無料Wi-Fi、朝食、エアコン、テレビをふくむ30項目のチェックリストを独自に作成し基準を満たしているホテルをOYOブランドとして提携しています。

現在はホテルを丸ごと借りて運営するサービスも提供しているようです。

 

現在、OYOは世界で17,000人以上の従業員を擁しています。うち、約8000人がインドと南アジアにいます。ホテルの接客向上のためのために26のトレーニング機関を設立しました

 

OYOの提携ホテル数は世界3位

 

2019年4月には客室数が63万6000室で世界第6位のホテルチェーンだったが、6月には85万室に至って世界第3位へランクアップ。わずか2か月でアコーホテルズ、ウィンダム ホテルズ アンド リゾート(Wyndham Hotels & Resorts)、インターコンチネンタル・ホテルズ・グループを追い抜き、第3位へと躍進しました。

 

今後、ナンバーワンになるためには、ヒルトン・ホテルズとマリオット・インターナショナルを追い抜く必要があります。

 

オヨの設立者兼CEOであるリテシュ・アガルワル氏は今後の展開について

「格安ホテルチェーンである同社は、2023年までに客室数が東南アジアだけでも200万室を超える見通しだ。つまり、われわれは世界最大の規模、収益、利益を誇るホテルチェーンになる」

と語っています。

 

マリオットは現状、130万室であり、OYOが注力する中国事業が軌道にのれば追い抜くのは遠い未来ではありません。

 

 

OYOのIPOは?

 

 

 

2019年3月期(19年度)に2,384兆ルピー(3695兆円)の損失を報告しました。これは昨年に比べて6倍です。損失の増加は、営業費用および従業員関連費用の増加によるものです。

 

www.businessinsider.jp

 

 

 

また、評価レポートは、6月時点で同社のマネー後評価を53億2,000万ドルに固定しました。

インドのビジネスの評価額は11億8,000万ドル、

中国のビジネスは9億9,100万ドル

日本のビジネスは2億5,670万ドル

そしてシンガポール、マレーシア、米国などのその他の国々は11.2億ドル

と評価されています。

 


2019年7月、OYOは今後2、3年以内にIPOを探していると推測されました。

 

しかし、後にCNBCとのインタビューで 、同社は事業拡大に焦点を合わせているため、IPOの計画はないと述べています。

 

OYOが利益を上げることは、上場を計画している場合に重要ですが、2022-23年までに利益を上げることは可能でしょうか?

レポートによると、Oyoのインド事業は2021年まで損失を出すといわれています。

 

事業発展のため損失をだしているため直近でのIPOはなさそうですが今後のIPO時には多大な評価を得る可能性はあります。

そのためには世界一位のホテル業者を目指してほしいものです。

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自動運転に必要な技術とロードマップ

 

自動運転技術レベルとロードマップ



大企業のトップから「AIやIoT、自動運転で市場が広がる!製品を売ってこい」みたいな指示があります。

 

おそらく、指示を受けた大体の人は勝手に車が走る、ぐらいの認識ではないでしょうか。ここでは無茶振りをされた社員のために自動運転に絞って概要から技術、どのような需要が見込まれるか、どういう企業が開発をしているかNVIDIAパートナーを中心に説明します。

 

 

自動運転のレベルとロードマップ

米国の自動車技術者協会(SAE)が「自動運転化レベル」としてレベル0~レベル5までの6段階に区分けされたレベルをもとにシステムが介入する頻度を定義しています。

現状Lv2までの自動運転が実用化されており、2020年に限定地域での無人運転サービスを目標としています。基本的には都会より田舎、市街地より高速のほうがイレギュラーは少ないため実証は人が少ない地域で行われます。

自動運転の現在導入状況とレベル解説



出典:国土交通省

LV 概要 運転操作の主体
0 ドライバーが全ての運転操作を実行。 ドライバー
1 システムがアクセル・ブレーキ操作またはハンドル操作のどちらかを部分的に行う。 ドライバー
2 システムがアクセル・ブレーキ操作またはハンドル操作の両方を部分的に行う。 ドライバー
3 決められた条件下で、全ての運転操作を自動化。
ただし運転自動化システム作動中も、システムからの要請でドライバーはいつでも運転に戻れなければならない。
システム
(システム非作動の場合はドライバー)
4 決められた条件下で、全ての運転操作を自動化。 システム
(システム非作動の場合はドライバー)
5 条件なく、全ての運転操作を自動化。 システム

 

自動運転の仕組みと3つの重要技術

2000年代初頭から車のパーツはECUという電装装置により制御されるように変化してきました。エンジンやエアコン、ウィンドウに至るまで様々な電装制御がECUにより行われ、CANという車内ネットワークにより統合され車両が制御されています。

ECUの増加に比例して電子部品の必要数も爆発的に増加してきました。

現在の車体制御部品のほか、自動運転車にはカメラやセンサーなどが必要になります。カメラ・センサーから得た入力情報をAIが分析し最も良い行動をとる、ということが自動運転の仕組みとなります。

 

ではどのような情報をAIが処理するのでしょうか?変化点となる技術として、下記の3つが挙げられます。

1.位置情報検知

自動運転とGPSを利用した地図情報



車両の目的地、現在位置をGPSと車々間通信で誤差なく認識することが必要です。

GPSを利用した分野では地図を取り扱う企業が開発を行っております。

 

システム補助が介入するレベル3以上の自動運転では、従来の地図情報のほか事故・工事情報、標識情報、渋滞情報、駐車情報、燃料情報(ガソリン価格やEV用充電器の空き情報)、天候情報などを集積し車に渡します。

こうしたさまざまな情報を統合化した地図情報は「ダイナミックマップ」と呼ばれ日本では内閣府主導のもと官民連携して構築に取り組んでいます。

自動運転で地図情報を扱う企業

日本ではゼンリンIncrementPが代表的です。

世界で見るとhereTomTomなどが開発を行っています。

2.白線などのライン検知・社内外認識

自動運転でカメラが認識する物(車両・信号・人)



出典:NVIDIA

全方位カメラやセンサーから車・人・標識、中央分離線、レーン、標識、信号機などを検知します。

※2018年のGAN(敵対性ネットワーク)あたりから画像の深度を測るdeepthに風向きが変わっております。以前は2カメラによる差異分析が主流でしたが、近年はコスト低減のため単カメラの差分により物体検知する論文が多いと感じます。

 

自動運転に搭載されるカメラ・センサ・Lidar



2次元カメラは2.0Mpixel 30枚/秒と容量が大きくストレージについても搭載の必要があります。レーダー、ミリ波Lidar(光線)と言った機器が必要になります。

 

聞き慣れないLidarというのは物体に光線を当てて周辺の3次元地図を作成する装置です。カメラやレーダーと比べ新しい技術のため、悪路・風雨などの実証データが少ないという課題があります。物体の影となっている人物を透過することができるため自動運転車のほうが人間より安全と言われるキーパーツと言えます。

高解像度高価格のミラー式のものと低価格低解像度のミラーレスのものがあり国内ではミラーレスのものを開発し、2020年に工場向けを量産、2025年に車載向けを目指すのが多いようです。(車載の開発スパンは5年であり、2020年に間に合わないためと思われます。)

 

また、車内においてもドライバーの操作状況などをカメラが検知します。車内においてはよそ見運転の防止や緊急状態の確認に用いられます。

自動運転車のセンシング技術を開発する企業

ここでは、実際にセンシング技術を開発している企業を紹介します。

日本勢も続々参戦してきており、おそらくまだまだあるような気もしますが、有名所について説明していきます。

ベロダイン

米国のLider世界最大手。2005年に創業し、世界のLider市場を席巻。Liderの課題であるコストについても低減を勧めています。小型で取り付けが容易であり、昼夜を問わずリアルタイムに周りの情報を得ることができます。

 

ルミナー

米国のトヨタに認められたスタートアップ。既に採用が決定しており、次期トヨタの自動運転車に採用されます。ルミナーが開発している靴箱大のライダーは、Lidarの壁といえる200mを超えた248mを見通すことができます。

ただし、テスラには高コストであると判断されており、コストは課題と言えるでしょう。

Lidarの視野がどのようなものかを体験するにはルミナーのHPを見るのが一番だと思います。

 

セプトンテクノロジーズ

2016年にベロダインOBにより開業されたシリコンバレーのスタートアップ企業です。

回転部品や摩擦部品を必要としない構造で軽量でコンパクトな筐体を可能にし、さらに特殊なカスタム部品を使用していないため従来のLidarに比べて小型・低価格を実現しています。自動運転のほかドローン、農業、都市警備に経営戦略をたてており、長距離向け、広域向け、低価格帯、マッピング向けと用途別にラインナップされていることも特徴です。MEMSミラー方式を採用しています。

日本では小糸製作所とパートナーシップを結んでおり、サンプル提供をしています。

小糸製作所はヘッドライトを開発しており、小型のセプトン製Lidarをヘッドライトを組み合わせた製品を開発しています。)

 

SONY

CMOSカメラの知見を活かし、車載用全方位カメラの開発を進めています。

高速道路を走っているときに、街灯もないような暗いところを通行する。この時に感度を上げていけば、光が少ないところでも物体などの認識ができるが、そうするとノイズが増えてしまいます。

イメージセンサー半導体なので温度が上がるとノイズが増えてしまう。ところがクルマは言うまでもなくエンジンなどの熱などにより高温になってしまいます。ソニーS/N比などのパラメータを設定するためヤマハ発動機と協業し私有地での実証を進めています。

 

ソニーが沖縄で開発する「自動運転車」の正体
スマホが車に」映像技術モリモリの壮大計画

https://toyokeizai.net/articles/-/310191

日本電産(旧オムロンオートモーティブエレクトロニクス)

2019年11月から株式譲渡により日本電産に合併されたオムロンオートモーティブですが同社も3DLidarを開発しています。

2020年の量産を目処に開発を進めており周辺状況監視・前方監視用(150m)をラインナップしています。

 

パナソニック

自動運転の前方監視には200mの性能が要求されますが、パナソニックは現時点ではそこの需要は狙わず50mの広域Lidarで確実な人感を行えるようラインナップしています。主には工場の自動搬送機向けで2020年を目処に開発しており、2025年に自動車向け狭域200mを開発したい考えです。

同社は夜間でも250m先距離情報を画像化できるTOF(Time of Flight)方式の長距離画像センサーを発表しています。工場用のみならず車載用途に向けても開発を進めています。

視認性の悪い夜間で250m先の物体を検知

TOF方式長距離画像センサを開発
APD採用の25万画素で高解像度を実現

https://news.panasonic.com/jp/press/data/2018/06/jn180619-2/jn180619-2.html

 

パイオニアスマートセンシングイノベーションズ

前方遠距離監視・前方広域監視・周辺監視2種を2020年量産を目処にラインナップしています。2025年には前方距離を伸ばす・高解像度・低コストの3点に注目して開発を行っています。同社は現在のナビ事業と組み合わせたLidarによるロケーションマップの作成も行い自動運転用地図の作成に強みがあります。

地デジで扱ったデジタル信号処理技術を活かし、悪天候時の検出に優れています。

 

 

 

京セラ 

従来では難しかった画像センサとLidarを複合した製品をラインナップ。

カメラとLidarは解像度の差が大きく、有効なデータとして重ね合わせるためにはLidar側の解像度を上げる必要がありました。画像処理技術や独自の光学構成を採用することで高解像度のデータ作成に成功しています。

 

コニカミノルタ

TOF(Time of flight)方式を採用。光が戻ってくるまでの時間差により物体の3次元画像を取得(毎秒10フレーム)のリアルタイム測定が可能です。また、反射光の強度情報も取得できます。

独自のレーザー投受光技術と走査技術により、検出可能領域は水平画角最大120度の広画角を実現。垂直方向にも高い分解能を実現しており、垂直方向24ライン分を取得できます。遠方のスキャンでもライン間の隙間が生じない広域走査技術で、データの抜けがない高精度な測定が可能です。50m先の人物、車両(リフレクター)であれば100m先まで検知でき、最大検出距離は約200mの広範囲をカバーします。

Tier1メーカー各社

Tier1は総合的な開発環境を持っていることからどちらかと言うと総合プラットフォームとしての戦略を取っています。

 Continental

ドイツのTier1最大手。Lidarのほか、自動運転向けカメラやレーダーも作成しています。Tier1として統括的なパッケージを作成できることが強みです。

 

デンソー

1997年に世界で初めてのLidarを開発しています。ダイハツの前方衝突回避システムであるスマートアシストに採用されています。2020年度にはADAS分野で売上高2000億円、インフォメーション&セーフティシステム事業グループ全体で売上高1兆円を達成することを目標としています。

 

ボッシュ

大手Tier1メーカーの中では唯一Lidarのラインナップのなかったボッシュですが米スタートアップのTetraVue社へ1000万ドルの投資を完了したことで技術提携をはじめました。標準のCMOSセンサーを利用して光学的強度(depth)を探る「ライトスライサー」技術の特許を持っており、幅広い距離にわたり超高解像度のイメージを補足できるとのことです。

 

 

3.学習モデル作成までのシミュレーション

自動運転とAIの関係および学習方法



さて、ここまでセンサーに注力して記載してきましたが、実際にセンサーより得たデータはどのように処理されるのでしょうか。

自動運転学習に利用されるGPU

2000年代初頭までは、演算装置というとCPUを指し、インテルAMDが主導してマーケットを作ってきました。機械学習からディープラーニングに移行するにつれて演算方法は行列計算が高速に行える画像処理装置(GPU)が有効であることが判明します。

数学的には行列は多次元のベクトルとみなすことができます。センサーの入力をn次元のベクトルとして計算します。行列計算には並列処理が有効でプロセッサコア数が重要となります。CPUが32コア程度となっているのに対しGPUは4096コアと桁違いに多くなっています。

そこに目を付けたGPUトップメーカーのNvidia(エヌビディア)が自動運転向けのプラットフォームを開発します。

自動運転とGPUメーカーNvidiaの学習モデル



実車両から得られるセンサーデータと正解データをもとにトレーニングを行います。ここで運転に必要なモデルを作成します。

しかし、限定条件でのモデルはイレギュラーな対応な可能かどうかの実証ができません。そこで次に様々な環境を模したシミュレーションを行います。

サーバー上に仮想的に作られた環境でモデル性能を評価します。実際の運転と違い、高速化された世界の中で24時間、自動運転車は走り続けます。

こうして作られたモデルと、実際に走る車のセンサを処理するパーツを計算するGPUが車に搭載されるのです。

自動運転実用化に向けた課題

自動運転の課題



完全な自動運転は職業ドライバーを淘汰し、社会構造を変える可能性を大いに秘めていると思います。しかしながら商用販売においてはいくつかの課題があります。

法整備

レベル3の自動運転ではシステムの判断に対し、人的介入が必要となります。ここでの責任はメーカーにあるのか、人にあるのか。そこは議論のもとであり、実際はレベル3を飛ばしてレベル4自動運転が商用化されると見られています。

また、センサー類は自動運転車の命とも言えるのでメンテナンスについても法整備が必要になると筆者は考えます。

製造された自動運転車は国際的な輸出が行われることからこれらの定義は国ごとに定められるものではなく、国際的なルール作りが必要と考えます。

国内のみではないため迅速な決定は難しく、2025年まで、というのは難しいのでは無いでしょうか。

緊急避難の問題

俗にいうトロッコ問題です。AIが命の選択を迫れられる場面ではどのようにすれば良いか、責任はどこにあるのか、を定義できないことです。命を守るためにルールを曲げることは可能かとは思いますが、最小限に被害を抑える行動を行った際の求償はどうなるのでしょうか。

自動運転とトロッコ問題 AIに命の選択はできるか



(a) 線路を走っていたトロッコの制御が不能になった。このままでは前方で作業中だった5人が猛スピードのトロッコに避ける間もなく轢き殺されてしまう。

そしてA氏が以下の状況に置かれているものとする。

(1) この時たまたまA氏は線路の分岐器のすぐ側にいた。A氏がトロッコの進路を切り替えれば5人は確実に助かる。しかしその別路線でもB氏が1人で作業しており、5人の代わりにB氏がトロッコに轢かれて確実に死ぬ。A氏はトロッコを別路線に引き込むべきか?

消費電力

これはあまり注視されていませんが、GPUでは20W、Lidarでは200Wを使用する製品もあります。電装部品が増えることにより消費電力は爆発的に増加します。

65kWhのリーフを2時間運転すると自動運転装置だけでEV電池容量の2%程度を消費するのではないでしょうか。日本の発電外部依存度は95%と高く、増加する消費電力は大きな問題となると想定できます。EV化に伴う消費電力の増加も考慮すると決して無視できない数字ではないでしょうか。

 

自動運転車が持つ可能性

世界にある車の台数は2016年時点で13億2,421万台、生産台数は2017年に9,729万9千台となっています。保有数は年々増加すると見られます。

ここでは一般的に取られている自動運転による生活環境変化のほか、新しい可能性について考察します。

JAMA 日本自動車工業会 統計データ

http://www.jama.or.jp/world/world/index.html

車が持つ計算能力の爆発的な増加

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自動運転車が搭載するGPUにより車の計算能力というものが定義されます。搭載確実なNvidiaGPUは25TFLOPSの処理性能があります。これは25兆回を1秒で処理することを意味します。

仮に13億の車が現行のGPUを積んで全自動運転車に置き換わると30.25ゼタFLOPSとなります。これは2018年インターネットトラフィックの20万倍、2019年のスパコン1位の16万台分となります。(実際には自動運転搭載車はより少なく、GPUはより処理性能はあがるでしょうが)

画像保存用にストレージを搭載することを考えると、ネットワークに接続された車は将来的には分散型サーバーとしての役割を担う可能性は多いにあります。半導体需要は爆発的に増加することでしょう。

スマートグリッドへの参加

自動運転車のEV化に伴い、電力の売買需要というものが生まれます。これはすでにトヨタソフトバンクエナジーが協業して2017年より実証実験を初めています。

電力の受給を特定地域でおこない、V2Hと太陽光、蓄電システム、エコキュート等でブロックチェーンを用いて売買する仕組み(VPP:仮想発電所)です。

将来的には市町村、県、国レベルで需給調整が行われるのではないでしょうか。

 

V2H・蓄電システムについては過去記事を参照ください。

 

ysky24.hatenablog.com

 

さて、自動運転について現在の状況を記載してみましたが、いかがでしたでしょうか。

ほかにもこんな企業が開発しているよ。という情報があればコメント欄に記載お願いいたします。

 

くまねこは自動運転車の普及を応援しています。

 

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